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講師のつぶやき

ジャンヌ・ダルク

ジャンヌダルクというと、100年戦争でフランスを救った

「救国の英雄」「女神」 などの認識が一般的だと思います。

 

中には、魔女裁判で「魔女」認定されたことや、

現代で言う「統合失調症」だったという話もありますが、


フランス側にとって彼女の功績は無視できるものではないと思いますし、

イギリス撃退の象徴として、

名実ともに活躍した事実は否定しようがありません。

 

彼女はなぜ当時のイギリスに連戦連敗だったフランスを率いて勝利することが出来たのでしょうか。

一つに、彼女の出身がとても大きいものだと思われます。

 

戦闘では常に、相手の意表をつくことが重要になります。


また、同じ認識を持つもの同士(ヨーロッパ内における戦争や、源平合戦など)では、

戦争にもルールがあります。

 

いつの時代でも、ルールをきっちりと守るのは既にトップにいる側です。
現在でも、先進国のほうが国際ルールを守っているというのも同じ原理です。
(もちろん、自分たちに都合がいいルールを敷いているというのもあります。)


そしてジャンヌダルクの強さは、貴族ではなかった

(=戦争のルールを守る意味がわからなかった)ことがとても大きいと思われます。

第一に、ジャンヌダルクは貴族・騎士の好まなかった大砲を活用します。


当時は大砲は城を攻めるときにしか使わず、意図的に人間に対して使うものではありませんでした。

ですが彼女は人間に対して大砲をバンバン撃っていきます。


また、騎士同士だと互いに気遣いがあるので、

戦闘中に各貴族がバラバラに自分の軍を動かしていきます。


戦術の命令を下す人が実質的に複数いる状態です。

ですが彼女は、自分が先頭に立って大きな旗を振るうという方法で、

彼女の指揮を軍全体に伝えられるようにします。

 

戦闘においては、いかに自分の側の戦力を集中し、

相手の側の戦力をバラバラにさせるかというために、戦術や謀略を尽くします。

彼女はそれを、このような単純な方法で解決してしまいます。


彼女のおかげで息を吹き返したフランス側ですが、

彼女自身は幸せに過ごせたかというと、そういうわけではありませんでした。

 

イギリス側の捕虜になってしまった彼女は、冒頭で述べたように魔女として火刑に処されてしまいます。

火刑というと、「焼かれて苦しそう」ぐらいにしか思わないかもしれませんが、
当時のヨーロッパでは、「人間ではないと正式に認められた」という処刑方法でした。


つまり、火刑の処罰が決まった瞬間から、彼女に人権はなくなります。

宗教観的に言えば、最後の審判を受ける肉体がなくなってしまうので、

価値観的にも非常につらいものでした。

 

現代の感覚で言えば、葬式もあげられず、ゴミ箱に遺体を捨てられるような感覚でしょうか。

死んでしまえば何も感じないのかもしれませんが、そうはなりたくないと思う人が大半でしょう。


私もそうです。


このように、ルールを破ることで大勝利を得た人物というのは、英雄にはなれますが、

当人の人生は悲惨な最期になることが多いです。


日本で言えば源義経、現代で言えばアップル社に呼び戻されないジョブズといった感じでしょうか。

 

ルールを守って敗北することと、ルールを破って勝利すること。
どちらが正しいのか、どちらの方法をとるべきなのかは非常に難しいので、
ルールの中で勝利できるような人生を歩んで生きたいものですね。